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視野角とは?

防犯カメラの撮影範囲と焦点距離との関係をわかりやすく解説

防犯カメラの仕様を見ると、

水平視野角:約100°

垂直視野角:約55°

などと記載されていることがあります。

視野角とは、簡単にいうとカメラがどのくらいの範囲を見ることができるかを角度で表したものです。

視野角が広ければ、一台のカメラで広い範囲を撮影できます。

一方、視野角を狭くすると撮影できる範囲は狭くなりますが、離れた対象を画面内に大きく映しやすくなります。

そのため、

「視野角は広ければ広いほど良い」

というわけではありません。

防犯カメラでは、何を・どの距離から・どの程度まで確認したいのかによって、適切な視野角を選ぶことが重要です。

この記事では、視野角の意味や焦点距離との関係、防犯カメラを選ぶ際のポイントについて解説します。

視野角とは?

視野角とは、カメラが撮影できる範囲を角度で表したものです。

例えば水平視野角が100°のカメラなら、カメラ正面を中心として左右に広い範囲を撮影できます。

一方、水平視野角が30°程度なら、撮影できる範囲はかなり狭くなります。

大まかには、

視野角が広い
→ 広い範囲が映る
→ 一つ一つの対象は小さく映りやすい

視野角が狭い
→ 撮影範囲が狭くなる
→ 特定の対象を大きく映しやすい

という関係があります。

「視野角」と「画角」は違う?

防犯カメラでは、視野角と画角がほぼ同じ意味で使われることがあります。

メーカーの仕様書でも、

水平画角

水平視野角

Field of View(FOV)

など、さまざまな表記があります。

厳密には用語の使われ方に違いが生じる場合もありますが、防犯カメラ選びでは、

「そのカメラが実際にどの範囲を映せるのか」

を示す数値として確認すると分かりやすいでしょう。

水平・垂直・対角視野角とは?

視野角には主に、

水平視野角

垂直視野角

対角視野角

があります。

水平視野角

カメラが左右方向にどのくらいの範囲を撮影できるかを表します。

防犯カメラでは、特に重要な数値です。

例えば、

水平視野角100°

なら広い範囲を、

水平視野角30°

なら比較的狭い範囲を撮影します。

垂直視野角

カメラが上下方向にどのくらいの範囲を撮影できるかを表します。

カメラの設置高さや、どこまで足元を映したいかを考える場合などに関係します。

対角視野角

映像の左上から右下など、画面の対角方向の視野角です。

対角視野角は水平視野角より大きな数字になるため、仕様を比較するときには注意が必要です。

「視野角120°」だけでは判断しない

例えばカメラの商品説明に、

「広角120°」

と書かれていたとします。

この120°が、

水平視野角なのか

対角視野角なのか

によって実際の横方向の撮影範囲は違います。

対角視野角が120°でも、水平視野角はそれより狭くなります。

防犯カメラの撮影範囲を比較するときは、単に数字の大きさを見るのではなく、

水平・垂直・対角のどの数値なのか

を確認しましょう。

特に実際の設置場所で「左右どこまで映るのか」を知りたい場合は、水平視野角が重要です。

視野角と焦点距離の関係

視野角と密接に関係しているのが、レンズの焦点距離です。

一般的には、

焦点距離が短い
→ 視野角が広い
→ 広角

となります。

反対に、

焦点距離が長い
→ 視野角が狭い
→ 望遠

となります。

例えば、

2.8mm → 広角

4mm → やや広角

6mm → やや望遠

12mm → 望遠

というイメージです。

2.8mmなら視野角は何度?

これはカメラによって異なります。

例えば2.8mmレンズでも、水平視野角が100°前後の製品もあれば、それとは異なる製品もあります。

なぜなら、視野角は焦点距離だけでは決まらないからです。

主に、

  • レンズの焦点距離

  • イメージセンサーのサイズ

  • レンズ設計

  • カメラ側の画像処理・使用領域

などによって実際の視野角が変わります。

したがって、

「2.8mm=必ず水平100°」

という覚え方はおすすめできません。

カメラを選ぶ際には、メーカー仕様の水平視野角を確認することが重要です。

視野角が広いと何がいい?

広い視野角の最大のメリットは、一台で広範囲を撮影できることです。

例えば、

  • 店舗の売場

  • オフィス

  • エントランス

  • 駐車場

  • 倉庫

  • 住宅の庭

など、全体の状況を把握したい場所に適しています。

死角を減らしたい場合にも広角カメラは有効です。

特に室内では、カメラと撮影対象との距離が短いため、広角レンズが使われることが多くあります。

視野角が広すぎるデメリット

「一台で全部映るなら、できるだけ広角の方がいい」

と思うかもしれません。

しかし、防犯用途では注意が必要です。

視野角を広げるほど、同じ解像度の映像の中により広い範囲を収めることになります。

その結果、人物や車両などの対象が画面内で小さくなります。

例えば広い駐車場全体を撮影した場合、

車が入ってきたことは分かる

ものの、

人物の顔が分からない

ナンバープレートが読めない

ということがあります。

防犯カメラでは、

「映っている」と「識別できる」は別

と考えることが重要です。

視野角が狭いカメラは何に使う?

視野角が狭いカメラは、広い範囲の監視には向きません。

その代わり、特定の場所を画面内に大きく映すことができます。

例えば、

  • 店舗の出入口

  • 駐車場の入口

  • 敷地の門扉

  • レジ周辺

  • 長い通路

  • 離れた特定箇所

などです。

「ここを詳しく撮影したい」

という場所では、あえて視野角を狭くすることが有効です。

同じ画素数でも視野角によって見え方が変わる

例えば、同じ800万画素のカメラを2台使用するとします。

カメラA

水平視野角:約100°

カメラB

水平視野角:約40°

どちらも800万画素です。

しかし、同じ距離にいる人物を撮影した場合、一般的には視野角40°のカメラの方が人物を画面内に大きく映せます。

つまり、

800万画素だから細部まで見える

だけではなく、

800万画素をどの範囲に使っているのか

も重要なのです。

撮影距離が長くなるほど撮影範囲も広がる

同じ視野角のカメラでも、カメラから離れるほど撮影できる横幅は広くなります。

例えば水平視野角90°なら、単純な幾何学上では、

5m先 → 横幅約10m

10m先 → 横幅約20m

20m先 → 横幅約40m

程度の範囲になります。

つまり、同じカメラでも遠くになるほど広い範囲が映り、その分だけ人物などは小さくなります。

※実際の有効撮影範囲や見え方は、レンズ歪み、設置角度などによっても変わります。

視野角から撮影幅を考える

防犯カメラを設置するときには、視野角を「○度」という数字だけで考えるより、

実際に何mの幅が映るのか

に置き換えると分かりやすくなります。

例えば、

カメラから入口まで5m

入口の幅が4m

という現場なら、

「5m先で4m以上の横幅が映れば入口全体を撮影できる」

と考えられます。

逆に入口だけを詳しく撮影したいのであれば、必要以上に広い視野角は不要です。

視野角と設置高さの関係

防犯カメラは、視野角だけでなく設置高さとカメラ角度によっても見え方が大きく変わります。

例えば高い位置から広角カメラで撮影すると、広い範囲を見渡すことができます。

一方で、人物の頭頂部が中心になり、顔が確認しにくくなる場合があります。

特に人物確認を目的とする場合、

「どこまで広く映るか」

だけではなく、

「人物がどの角度から映るか」

も重要です。

広角レンズでは周辺が歪むことがある

視野角が非常に広いレンズでは、画面の端に近づくほど映像が歪んで見えることがあります。

例えば、

直線が曲がって見える

画面端の人物が引き伸ばされる

といった現象です。

特に超広角レンズや魚眼レンズでは、この特徴が強くなります。

広範囲を撮影できるメリットはありますが、人物確認などを重視する場合は、画面周辺の見え方も確認する必要があります。

360度カメラの視野角は?

360度カメラや魚眼カメラは、一般的な固定カメラとは異なり、非常に広い範囲を撮影します。

天井に設置して、

部屋全体を一台で撮影する

といった使い方ができます。

ただし、360度という広い範囲にカメラの画素を使用するため、同じ画素数の通常カメラと比較すると、特定方向の対象に割り当てられる画素数は少なくなります。

そのため、

全体把握には強い

一方、

遠くの人物を詳しく確認する用途には限界がある

という特徴があります。

視野角とデジタルズームの関係

広角カメラで撮影しておき、

「必要なところは後からデジタルズームすればいい」

と考えることもできます。

確かに高解像度カメラでは、録画映像の一部分を拡大して確認することができます。

しかし、デジタルズームは元映像の一部分を大きく表示しているだけです。

元の映像で人物が非常に小さく記録されていれば、拡大しても顔の細部が新たに現れるわけではありません。

詳細確認が重要な場所では、最初から適切な視野角で対象を大きく撮影することが重要です。

全体監視と詳細監視を分ける

広い施設では、一台ですべてを解決しようとしないことも重要です。

例えば駐車場なら、

カメラ① 広い視野角

駐車場全体を監視

誰がどこから入って、どこへ移動したのかを確認します。

カメラ② 狭い視野角

出入口を重点的に撮影

人物や車両をより大きく記録します。

このように、

全体を見るカメラ

詳しく見るカメラ

の役割を分けることで、防犯上必要な映像を残しやすくなります。

視野角を選ぶときのポイント

防犯カメラの視野角を選ぶ場合は、まず、

「どのくらい広く映したいか?」

だけではなく、

「何を確認したいか?」

を決めることが重要です。

例えば、

店舗全体の状況を確認したい

→ 広い視野角

入口を通る人物を詳しく確認したい

→ 必要な範囲まで視野角を絞る

遠くの門扉を確認したい

→ 望遠側・狭い視野角

というように考えます。

さらに、

撮影距離・設置高さ・解像度・焦点距離

も合わせて検討します。

よくある質問

視野角は広いほど高性能ですか?

いいえ。広い視野角と狭い視野角では用途が異なります。広角は全体監視、狭い視野角は特定箇所の詳細確認に向いています。

視野角と焦点距離は同じですか?

同じではありません。焦点距離はレンズの特性を表す数値で、視野角は実際に撮影できる範囲を角度で表したものです。両者は密接に関係しています。

2.8mmなら何度映りますか?

カメラによって異なります。イメージセンサーのサイズやレンズ設計などによって変わるため、メーカー仕様の水平視野角を確認しましょう。

水平視野角と対角視野角はどちらを見ればいいですか?

左右の撮影範囲を知りたい場合は、水平視野角を確認するのが分かりやすいでしょう。

800万画素なら広角でも人物の顔を確認できますか?

撮影距離や人物が画面内で占める大きさによります。高画素でも人物が非常に小さく映っていれば、顔の確認には限界があります。

まとめ

視野角とは、防犯カメラが撮影できる範囲を角度で表したものです。

基本的には、

視野角が広い
→ 広い範囲を撮影できる
→ 人物などは小さく映りやすい

視野角が狭い
→ 撮影範囲は狭くなる
→ 特定の対象を大きく映しやすい

という関係があります。

また、

焦点距離が短い → 視野角が広い

焦点距離が長い → 視野角が狭い

という関係もあります。

防犯カメラでは、広く映っているだけでは十分ではありません。

重要なのは、

「必要な場所が映っているか」

そして、

「確認したい人物や車両が十分な大きさで記録されているか」

です。

画素数・焦点距離・視野角・撮影距離を組み合わせて考えることで、目的に合った防犯カメラを選びやすくなります。

防犯設備士からのワンポイントアドバイス

防犯カメラを選ぶ際に、

「一台でできるだけ広く撮影したい」

というご要望はよくあります。

しかし、防犯目的では広く映ることが必ずしも正解とは限りません。

例えば、広い駐車場全体を一台の超広角カメラで撮影すれば、車両の動きは把握できても、入口を通過する人物や車両が小さくなり、肝心な部分を確認できないことがあります。

その場合、

全体監視用の広角カメラ

出入口を詳しく撮影するカメラ

を分けた方が、防犯映像として役立つ場合があります。

防犯カメラの目的は、単に広い範囲を映すことではありません。

「事件が起きたとき、何を確認できる映像が必要なのか」

から逆算して視野角を決めることが大切です。

この記事の監修

株式会社関東セキュリティ

創業20年。

関東エリアを中心に、工場・倉庫・店舗・病院・学校・マンションなど数多くの防犯カメラ施工を手掛けています。

本サイトでは、長年の施工経験をもとに、防犯カメラ選びで失敗しないための情報を分かりやすく発信しています。

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