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シャッタースピードとは?

防犯カメラの動体ブレ・夜間撮影との関係を解説

防犯カメラの設定画面や仕様書を見ると、

「1/30秒」

「1/60秒」

「1/250秒」

「Auto」

などの表示を見かけることがあります。

これがシャッタースピードです。

シャッタースピードは、特に動いている人物や車両を撮影するときに重要です。

シャッタースピードが遅すぎると、映像自体は明るくても、

「歩いている人物の顔がブレる」
「走っている車のナンバーが流れて見える」

といったことがあります。

一方、シャッタースピードを速くすると動きを止めやすくなりますが、映像が暗くなりやすいというデメリットがあります。

この記事では、防犯カメラにおけるシャッタースピードの意味や、フレームレート・夜間撮影との関係について分かりやすく解説します。

シャッタースピードとは?

シャッタースピードとは、簡単にいえば1枚の画像を撮影するときに、カメラが光を取り込む時間です。

例えば、

1/30秒
→ 約0.033秒間、光を取り込む

1/60秒
→ 約0.017秒間、光を取り込む

1/250秒
→ 0.004秒間、光を取り込む

という違いがあります。

分母の数字が大きくなるほど、光を取り込む時間は短くなります。

つまり、

1/30秒 → 遅いシャッター

1/250秒 → 速いシャッター

です。

シャッタースピードを変えると何が変わる?

シャッタースピードを理解するときは、「明るさ」と「動体ブレ」のバランスで考えると分かりやすくなります。

シャッタースピードが遅い

光を長い時間取り込めます。

そのため、

○ 映像を明るくしやすい
× 動いている人物や車両がブレやすい

という特徴があります。

シャッタースピードが速い

光を取り込む時間が短くなります。

そのため、

○ 動いている人物や車両を止めて撮影しやすい
× 映像が暗くなりやすい

という特徴があります。

1/30秒・1/60秒・1/250秒ではどう違う?

防犯カメラのシャッタースピードによる映像の違い

ただし、これはあくまで大まかな目安です。

必要なシャッタースピードは、被写体の速度・カメラとの距離・移動方向・レンズ・照明などによって変わります。

シャッタースピードが遅いと人物の顔がブレることがある

夜間の防犯カメラで起こりやすい現象です。

周囲が暗くなると、カメラはできるだけ多くの光を取り込もうとします。

その結果、シャッタースピードが遅くなることがあります。

立ち止まっている人物ならきれいに見えても、その人物が歩き始めると、

顔や体が流れたように映る

ことがあります。

これが動体ブレ(モーションブラー)です。

防犯カメラでは、

「静止している映像がきれい」=「動いている人物もきれい」

とは限りません。

昼間はきれいなのに夜になると人物がブレる理由

昼間は十分な光があります。

そのため、カメラは比較的速いシャッタースピードでも映像を明るくできます。

一方、夜間は光が不足します。

カメラが映像を明るくしようとしてシャッタースピードを遅くすると、動いている人物がブレやすくなります。

そのため夜間撮影では、

「映像を明るくすること」と「人物をブレずに撮影すること」

のバランスが重要です。

明るい夜間映像=高性能とは限らない

ここは、防犯カメラを比較するときに注意したいポイントです。

夜間映像を比較すると、

「こちらのカメラの方が明るいから高性能」

と思うかもしれません。

しかし、シャッタースピードを遅くすれば、暗い場所でも明るく見せることができます。

問題は、人物が動いたときにどう映るかです。

静止画では非常に明るくきれいでも、人物が歩いた瞬間に顔がブレてしまえば、防犯用途では十分な映像とはいえない場合があります。

夜間性能を比較する場合は、静止した映像だけでなく、実際に人物が歩いている映像を確認することも重要です。

フレームレートとシャッタースピードの違い

この2つは非常に混同されやすい用語です。

フレームレート(fps)

→ 1秒間に何枚の画像を記録・表示するか

シャッタースピード

→ その1枚を撮影するとき、どのくらいの時間光を取り込むか

という違いがあります。

例えば30fpsは、

1秒間に30枚の画像を記録する

という意味です。

一方、1/250秒は、

1枚の画像について1/250秒の露光時間で撮影する

という意味です。

役割がまったく異なります。

30fpsでも車がブレることはある

「30fpsなら車のナンバーも鮮明に撮影できる」

とは限りません。

30fpsは1秒間に30枚の画像を記録するという意味であり、1枚1枚の画像がブレていないことを保証する数値ではありません。

例えば30fpsで撮影していても、各フレームの露光時間が長ければ、走行している車両がブレる可能性があります。

つまり、

フレームレート → 動きの滑らかさ・時間方向の記録密度

シャッタースピード → 1枚の中で動きを止める能力

と考えると分かりやすいでしょう。

車のナンバー撮影ではシャッタースピードが重要

駐車場や車両出入口でナンバープレートを確認する場合、シャッタースピードは重要な要素の一つです。

走行中の車は短時間でも大きく移動します。

シャッタースピードが遅いと、

ナンバーの数字や文字が横方向に流れて読みにくくなる

ことがあります。

そこでシャッタースピードを速くし、車両の動きを止めて撮影します。

ただし、速くするほど光量が不足します。

そのためナンバー撮影では、

  • シャッタースピード

  • レンズ

  • 撮影距離

  • カメラの角度

  • 車両速度

  • 解像度

  • フレームレート

  • 夜間照明

  • ヘッドライト対策

などを総合的に考える必要があります。

「800万画素・30fpsだからナンバーが読める」という単純なものではありません。

夜間にシャッタースピードを速くするとどうなる?

シャッタースピードを速くすると、1枚の画像で光を取り込める時間が短くなります。

例えば、

1/30秒 → 1/250秒

にすると、動体ブレは抑えやすくなりますが、センサーに入る光の量は大きく減ります。

その結果、

映像が暗くなる

という問題が発生します。

これを補うためには、

  • 周囲の照明

  • 赤外線照明

  • スポットライト

  • 明るいレンズ

  • 高感度イメージセンサー

などが重要になります。

赤外線撮影とシャッタースピード

赤外線カメラでは、夜間に赤外線LEDを点灯して被写体を照らします。

十分な赤外線が人物まで届けば、暗闇でも比較的速いシャッタースピードを使用しやすくなります。

しかし、

赤外線照射距離が不足している

人物までの距離が遠い

といった場合は光量が不足し、映像が暗くなったり、カメラが露光時間を長くして動体ブレが増えたりすることがあります。

夜間撮影では、シャッタースピードだけでなく、被写体まで十分な光が届いているかも重要です。

カラー夜間撮影との関係

カラー夜間撮影でも同じ考え方が必要です。

高感度カメラは少ない光でもカラー映像を撮影できますが、周囲が極端に暗ければ限界があります。

カメラが映像を明るくするために露光時間を長くすると、人物の動体ブレが発生しやすくなります。

そのため、防犯目的でカラー夜間撮影を使用する場合は、

「暗い場所がカラーで映るか」だけでなく「歩いている人物の顔が確認できるか」

まで確認することが大切です。

シャッタースピードは速ければ速いほど良い?

いいえ。

例えば、動いている人物を鮮明に撮影するために1/1000秒など非常に速いシャッタースピードにすると、十分な光量がなければ映像が極端に暗くなる可能性があります。

カメラがゲインを大きく上げれば、映像にノイズが増えることもあります。

防犯カメラでは、

動体ブレを抑えるための速さ

必要な明るさを確保できる露光時間

のバランスを取る必要があります。

Auto(自動露出)は便利だが注意も必要

多くの防犯カメラには自動露出機能があります。

周囲が明るければシャッタースピードを速くし、暗くなれば光を取り込むために露光時間を長くするなど、カメラ側で自動調整します。

一般的な監視用途では便利です。

しかし、車両や人物など動いている対象を確実に撮影したい場合には、夜間にシャッタースピードが遅くなりすぎないよう、最低シャッター速度などの設定を検討することがあります。

設定できる内容はカメラによって異なります。

設置場所別・シャッタースピードの考え方

住宅の玄関・外周

歩行する人物の確認が中心です。

極端に速いシャッタースピードより、夜間の明るさとのバランスが重要になります。

店舗・レジ

手元や金銭授受など短時間の動きを確認する場合は、動体ブレを抑える設定が有効です。

工場・生産ライン

機械や製品の動作速度によって必要なシャッタースピードが大きく変わります。

駐車場・車両出入口

走行車両を撮影する場合は、一般的な人物監視より速いシャッタースピードが必要になることがあります。

特にナンバー確認を目的とする場合は、現場に合わせた調整が重要です。

シャッタースピードを決める5つのポイント

防犯カメラのシャッタースピードを考えるときは、主に次の5点を確認します。

  1. 何を撮影するのか
    人物なのか、車両なのか、設備なのか。

  2. 被写体はどのくらい速く動くのか
    歩行者と走行車両では条件が異なります。

  3. 昼間か夜間か
    夜間は光量が不足しやすくなります。

  4. 照明は十分か
    照明や赤外線があれば速いシャッターを使いやすくなります。

  5. 何を確認したいのか
    人がいることが分かればよいのか、顔やナンバーまで確認したいのかで設定は変わります。

よくある質問

防犯カメラは1/30秒で十分ですか?

動きの少ない場所では十分な場合があります。ただし、歩行する人物や車両を鮮明に撮影したい場合は、より速いシャッタースピードが必要になることがあります。

1/250秒なら車のナンバーを読めますか?

必ず読めるわけではありません。車速、撮影距離、レンズ、設置角度、照明、ヘッドライトなどにも左右されます。

30fpsと1/30秒は同じ意味ですか?

違います。30fpsは1秒間のフレーム数、1/30秒は1枚の画像を露光する時間です。

夜間の人物がブレるのはカメラの故障ですか?

故障とは限りません。暗所で光を確保するために露光時間が長くなり、動体ブレが発生している可能性があります。

まとめ

シャッタースピードとは、1枚の画像を撮影するときに光を取り込む時間です。

基本的には、

遅いシャッター
→ 明るく撮影しやすいが、動体ブレが発生しやすい

速いシャッター
→ 動きを止めやすいが、映像が暗くなりやすい

という関係があります。

防犯カメラでは、単に映像を明るくすることが目的ではありません。

人物の顔、レジでの手元、走行車両など、確認したい対象が動いている状態でも必要な情報を残せることが重要です。

そのため、シャッタースピード・フレームレート・解像度・レンズ・照明を総合的に考えて設定する必要があります。

防犯設備士からのワンポイントアドバイス

夜間性能を比較するときは、「止まっている人物」だけで判断しないことをおすすめします。

暗い場所でも人物が明るく映っていると、一見すると非常に高性能なカメラに見えます。

しかし、実際の侵入者は立ち止まっているとは限りません。

歩いた瞬間に顔が大きくブレてしまえば、事件発生後に人物を確認する際に十分な映像が得られない可能性があります。

特に住宅の外周、店舗入口、駐車場などでは、夜間に人物や車両を実際に動かしてテストすることが重要です。

防犯カメラは「静止画がきれいか」ではなく、「実際の監視条件で、動いている対象をどこまで確認できるか」で判断しましょう。

この記事の監修

株式会社関東セキュリティ

創業20年。

関東エリアを中心に、工場・倉庫・店舗・病院・学校・マンションなど数多くの防犯カメラ施工を手掛けています。

本サイトでは、長年の施工経験をもとに、防犯カメラ選びで失敗しないための情報を分かりやすく発信しています。

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