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焦点距離とは?

防犯カメラの画角・撮影範囲との関係をわかりやすく解説

防犯カメラの仕様を見ると、

2.8mm

4mm

6mm

12mm

などの数字が書かれています。

この「mm」で表されている数字が、レンズの焦点距離です。

焦点距離は、防犯カメラが、

「どのくらい広い範囲を映すのか」

「遠くの人物や車両をどのくらい大きく映すのか」

を決める重要な要素の一つです。

一般的には、

焦点距離が短い → 広角・広い範囲を撮影

焦点距離が長い → 望遠・狭い範囲を大きく撮影

となります。

防犯カメラは画素数だけで選ぶものではありません。

800万画素の高解像度カメラでも、目的に合わないレンズを選べば、確認したい人物や車両が小さくしか映らないことがあります。

この記事では、防犯カメラの焦点距離と画角・撮影距離の関係について分かりやすく解説します。

焦点距離とは?

焦点距離とは、簡単にいうとレンズの見え方を決める数値です。

単位には、

mm(ミリメートル)

が使われます。

例えば防犯カメラでは、

2.8mm

3.6mm

4mm

6mm

8mm

12mm

などのレンズがあります。

数字が小さいレンズほど広い範囲を撮影しやすく、数字が大きくなるほど撮影範囲が狭くなり、その分、遠くの対象を大きく映しやすくなります。

焦点距離が短いと「広角」になる

例えば、2.8mmのような焦点距離の短いレンズは、一般的に広角レンズとして使用されます。

広角レンズの特徴は、広い範囲を一度に撮影できることです。

例えば、

  • 店舗全体

  • 事務所

  • 駐車場

  • エントランス

  • 店内通路

  • 倉庫

など、広い範囲の状況を把握したい場所に向いています。

ただし、広く映すほど画面内の一つ一つの対象は小さくなります。

そのため、遠くにいる人物の顔や車のナンバーなど、細かな部分を確認する用途には向かない場合があります。

焦点距離が長いと「望遠」になる

6mm、8mm、12mmなど、焦点距離を長くすると望遠側になります。

望遠レンズでは撮影できる範囲は狭くなりますが、遠くの対象を画面内に大きく映すことができます。

例えば、

敷地の出入口

駐車場の入口

長い通路の奥

離れた門扉

など、撮影したい場所が決まっている場合に有効です。

防犯カメラでは、

「広い範囲を見る」

ことと、

「特定の対象を大きく見る」

ことのどちらを優先するかによって焦点距離を選びます。

2.8mm・4mm・6mm・12mmではどう違う?

焦点距離の違いと、映像の見え方

ただし、これはあくまで大まかな目安です。

実際の画角は焦点距離だけでは決まりません。

カメラに搭載されているイメージセンサーのサイズなどによっても変わります。

そのため、

「2.8mmなら必ず水平画角○度」

とは限りません。

最終的にはカメラの仕様書に記載された水平画角・垂直画角を確認することが重要です。

焦点距離と画角の関係

焦点距離を理解するうえで重要なのが画角です。

画角とは、カメラが撮影できる範囲を角度で表したものです。

基本的な関係は、

焦点距離が短い
→ 画角が広い
→ 広範囲が映る

反対に、

焦点距離が長い
→ 画角が狭い
→ 対象が大きく映る

となります。

つまり、焦点距離と画角は密接に関係しています。

防犯カメラを選ぶ場合は「何mmか」だけを見るのではなく、実際に何度の範囲を撮影できるのかを確認すると、より正確に判断できます。

同じ2.8mmでも画角が違うことがある

ここは意外と重要です。

例えば2台のカメラがどちらも、

焦点距離:2.8mm

だったとしても、必ず同じ範囲が映るとは限りません。

焦点距離と画角の関係には、イメージセンサーのサイズも影響するためです。

さらに、メーカーによるレンズ設計などの違いもあります。

そのためカメラを比較するときには、

焦点距離:2.8mm

だけでなく、

水平画角:○○°

まで確認することをおすすめします。

「広く映るカメラ」が良いとは限らない

防犯カメラでは、

「できるだけ広い範囲を1台で撮影したい」

と考えがちです。

確かに広角カメラなら、1台で広い範囲を監視できます。

しかし、広い範囲を1枚の映像に収めるほど、人物や車両は画面内で小さくなります。

例えば広い駐車場全体を1台で撮影すると、車が入ってきたことは分かるものの、ナンバープレートまでは確認できないということがあります。

防犯カメラでは、撮影範囲の広さと、対象を識別できる細かさのバランスを考えることが重要です。

高画素カメラなら広角でも大丈夫?

高画素カメラは、広い範囲を撮影して後からデジタルズームする用途では有利です。

例えば同じ画角なら、

200万画素

より

800万画素(4K)

の方が多くの画素情報を記録できます。

しかし、800万画素だからといって、極端に広い範囲を撮影して遠くの人物まで必ず識別できるわけではありません。

人物が画面のごく一部分にしか映っていなければ、拡大しても確認できる情報には限界があります。

高画素化と適切な焦点距離の選択は、別々に考える必要があります。

焦点距離とデジタルズームは何が違う?

デジタルズームは、すでに撮影された映像の一部分を拡大して表示する機能です。

例えば広角レンズで撮影した駐車場映像から、車両部分だけを大きく表示します。

しかし、元映像に記録されている情報量そのものが増えるわけではありません。

一方、焦点距離を長くして望遠側で撮影すると、撮影する段階から対象を画面内に大きく写すことができます。

大まかには、

デジタルズーム
→ 撮った映像を後から大きくする

望遠レンズ
→ 最初から対象を大きく撮る

という違いです。

焦点距離と光学ズームの関係

光学ズームは、焦点距離を変えることで撮影範囲を変更する仕組みです。

例えば、

2.8mm~12mm

のレンズなら、

2.8mm側では広角、

12mm側では望遠

になります。

レンズそのものによって画角を変えるため、撮影済みの映像を引き伸ばすデジタルズームとは仕組みが異なります。

固定レンズとは?

固定レンズは、焦点距離が固定されているレンズです。

例えば、

2.8mm固定

4mm固定

などがあります。

設置後に焦点距離を変更することは基本的にできません。

構造が比較的シンプルで、多くの一般的な防犯カメラに採用されています。

設置前に必要な撮影範囲が分かっている場所では、固定レンズでも十分対応できます。

バリフォーカルレンズとは?

バリフォーカルレンズは、一定の範囲内で焦点距離を変更できるレンズです。

例えば、

2.8~12mm

2.7~13.5mm

などがあります。

広角側から望遠側まで調整できるため、設置現場で実際の映像を見ながら画角を決めることができます。

例えば、

「入口だけをもう少し大きく映したい」

という場合には、望遠側へ調整します。

反対に、

「もう少し周囲まで映したい」

場合には、広角側へ調整します。

設置場所によって撮影範囲を細かく合わせたい場合に便利です。

電動バリフォーカルレンズとは?

電動バリフォーカルレンズでは、カメラ本体を直接操作しなくても、レコーダーやパソコンなどから焦点距離を調整できる機種があります。

例えば高い場所に設置したカメラでも、

広角 ←→ 望遠

を画面を確認しながら調整できます。

施工後の画角調整がしやすいことがメリットです。

ただし、電動バリフォーカルは、PTZカメラのように常時ズーム操作して監視することより、設置時などに最適な画角へ調整する目的で使用されることが多くあります。

焦点距離は撮影距離から考える

防犯カメラのレンズを選ぶときには、

「何mmのレンズがいいか?」

から考えるより、

「何m先の何を確認したいか?」

から考える方が適切です。

例えば、

5m先の店舗入口で人物の顔を確認したい

15m先の門扉を通過する人物を確認したい

20m先の駐車場入口を大きく撮影したい

では、適切な焦点距離は異なります。

まず撮影目的と距離を決め、その条件に合わせてレンズを選びます。

車のナンバーを撮影する場合は?

ナンバープレートを確認したい場合、単に高画素カメラを設置するだけでは不十分なことがあります。

例えば20m先の車両を2.8mmの広角レンズで撮影すると、ナンバープレートが画面内で非常に小さくなる可能性があります。

この場合、望遠側のレンズを使用して、

車両が通過する場所を限定して大きく撮影する

方法があります。

ただし、ナンバー撮影では焦点距離だけでなく、

  • カメラの設置角度

  • 車両までの距離

  • 解像度

  • シャッタースピード

  • 車両速度

  • 夜間照明

  • ヘッドライト

なども影響します。

「12mmならナンバーが必ず読める」というものではありません。

店舗ではどの焦点距離がいい?

店舗では、設置する場所によって目的が変わります。

例えば、

売場全体

広い範囲を把握したい

→ 広角側

レジ周辺

金銭授受などを詳しく確認したい

→ 必要な範囲まで画角を絞る

店舗入口

入店者の顔を確認したい

→ 入口部分で人物が十分な大きさになる画角

というように考えます。

すべて同じ焦点距離のカメラを使用するのではなく、撮影目的によってレンズを使い分けることが重要です。

工場・倉庫では焦点距離選びが重要

工場や倉庫は広いため、焦点距離の選択が特に重要になります。

広角カメラを設置すれば広範囲を撮影できますが、数十m先の人物は非常に小さくなります。

そのため、

全体監視用

重要箇所の詳細確認用

でカメラを分ける方法があります。

例えば、

広角カメラ
→ 工場全体の動線を確認

望遠側のカメラ
→ 出入口や重要設備を大きく撮影

という構成です。

画角だけでなく「設置位置」も重要

同じカメラ、同じ焦点距離でも、設置位置によって映像は大きく変わります。

例えば入口を撮影する場合でも、

入口から3m

入口から10m

では、人物の大きさが違います。

そのため、

焦点距離だけでカメラの見え方を判断しない

ことが重要です。

実際の設計では、

焦点距離 × センサーサイズ × 撮影距離 × 設置位置

などを組み合わせて考えます。

焦点距離を選ぶときのポイント

防犯カメラの焦点距離を選ぶ場合には、次の順番で考えると分かりやすくなります。

  1. 何を撮影したいか

  2. カメラから対象まで何mあるか

  3. どの範囲まで映したいか

  4. 人物をどの程度まで確認したいか

  5. 固定レンズでよいか、バリフォーカルが必要か

  6. 実際の水平・垂直画角は何度か

 

特に重要なのは、

「広く映したい」と「遠くを大きく映したい」は基本的にトレードオフ

ということです。

よくある質問

焦点距離は数字が大きいほど高性能ですか?

いいえ。数字の大小は性能の優劣ではありません。短い焦点距離は広範囲撮影、長い焦点距離は狭い範囲を大きく撮影するのに向いています。

2.8mmと4mmではどちらがおすすめですか?

撮影目的によります。広範囲を撮影したい場合は2.8mmが適していることがありますが、特定箇所をもう少し大きく撮影したい場合は4mmなどが適している場合があります。

同じ2.8mmなら、どのカメラでも同じ範囲が映りますか?

必ずしも同じではありません。イメージセンサーのサイズやレンズ設計などによって画角が異なります。仕様書の水平画角を確認しましょう。

800万画素なら広角レンズでも遠くまで確認できますか?

高画素ほどデジタルズームには有利ですが、遠くの人物が画面内で極端に小さければ確認には限界があります。

望遠レンズにすれば遠くの人物が見えますか?

大きく映しやすくなります。ただし、その分だけ撮影できる範囲は狭くなります。

まとめ

焦点距離とは、防犯カメラの撮影範囲や対象の大きさを左右するレンズの重要な数値です。

 

基本的には、

焦点距離が短い
→ 広角
→ 広い範囲を撮影
→ 対象は小さく映りやすい

 

焦点距離が長い
→ 望遠
→ 撮影範囲は狭い
→ 遠くの対象を大きく映しやすい

という関係があります。

そのため、防犯カメラでは単純に、

「できるだけ広角」

を選べばよいわけではありません。

重要なのは、

「何m先の、何を、どの程度まで確認したいのか」

です。

その目的から逆算して、適切な焦点距離・画角・設置位置を決めることが、事件発生時に役立つ映像を残すことにつながります。

防犯設備士からのワンポイントアドバイス

防犯カメラを選ぶ際、画素数を気にする方は多いのですが、焦点距離も同じくらい重要です。

例えば800万画素のカメラを設置しても、2.8mmの広角で非常に広い駐車場全体を撮影すれば、遠くの人物やナンバープレートは小さく映ります。

反対に、必要な場所へ画角を絞れば、同じカメラでも確認したい対象を画面内に大きく記録できます。

 

弊社が防犯カメラを設置する場合も、

「このカメラは何万画素か」

だけではなく、

「ここで何を確認したいのか」

を考えることが重要です。

全体状況を確認するカメラと、出入口などを詳しく確認するカメラでは、求められる焦点距離も違います。

画素数だけでなく、撮影目的に合ったレンズを選ぶこと。

これが防犯カメラ選びの重要なポイントです。

この記事の監修

株式会社関東セキュリティ

創業20年。

関東エリアを中心に、工場・倉庫・店舗・病院・学校・マンションなど数多くの防犯カメラ施工を手掛けています。

本サイトでは、長年の施工経験をもとに、防犯カメラ選びで失敗しないための情報を分かりやすく発信しています。

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