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【二度と失敗しない】

防犯カメラ コンビニ設置

防犯カメラ コンビニ

防犯カメラの基礎的な知識」については、別の記事にて解説しました。

どんな防犯カメラを買えばいいのか迷ったとき、ネットや店頭で比べますよね。

そのときに、ある程度の用語がわからないと比較そのものができません。

まずは、防犯カメラの基礎知識をおさえることがポイントです。

 

ここでは、私たちの日常生活になくてはならないもの、コンビニをとりあげます。コンビニを経営する方が、防犯カメラ選びで迷ったときにぜひ参考にしていただきたい内容です。

初めての防犯カメラ機種選定にあたり、目先のこと(特に初期導入価格)だけにとらわれず、将来的に発生するコスト(メンテナビリティ)も考慮に入れつつ冷静な判断をしていただければ、と思います。

目次

コンビニのレイアウト
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コンビニのレイアウト

まずは、一般的なコンビニのレイアウトを見てみましょう。

店舗面積は、だいたい180平米(10m×18m)程度、坪数では50~60坪程度、売り場や事務所、倉庫(バックヤード)、調理室、駐車場があります。

コンビニのレイアウト

事務所

倉庫

調理室

防犯カメラ設置パターン
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防犯カメラの設置パターン

コンビニでの防犯カメラ設置目的を考えると、設置場所が思い浮かびます。

目的は、万引き・盗難対策、レジでのつり銭等の受け渡し間違い防止、レジの混雑状況把握、警察への捜査協力などが思い浮かびます。

 

設置場所は、売り場、レジ近辺、事務所や倉庫、駐車場が挙げられます。

 

一方、監視モニターについては、どうでしょうか。

事務所への設置はもちろんのこと、レジでの混雑状況を把握するのが目的であれば、倉庫や調理室へ追加設置するのも一案です。

コンビニの防犯カメラ配置

事務所

倉庫

調理室

防犯カメラの性能
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防犯カメラに求められる性能

IR防犯カメラ

設置目的や設置場所を考えれば、おのずと求められる性能も思い浮かびます。

ですが、その前に、防犯カメラにはそもそもどのような性能が備わっているのかを先に確認したほうがいいでかもしれません。

別の記事(防犯カメラの基礎知識)に詳しく書いていますので、先にそちらを参考にしてください。

画素数

画素数

防犯カメラの種類にもよりますが、50万画素程度~1000万画素レベルの商品までラインナップされています。

現時点で市場に一番出回っているのは、200万画素(フルHD)と言われているものです。かつてのDVDレベルの画質ですので、最低でもこのランクの画素数は必要でしょう。

 

レジでのつり銭や商品の受け渡し確認用のカメラはどうでしょうか。小銭までハッキリと確認するのであれば、お勧めは400万画素や500万画素でしょう。

駐車場での車のナンバー確認用にも、やはり400万画素~500万画素は必要です

ズームワイド機能

ズームワイド

光学的に被写体に寄る機能のことです。バリュフォーカルとも言われます。よくあるスマホのデジタルズームとは異なり、光学ズームでは画質の低下はありません

 

店内設置の防犯カメラには、このズームワイド機能は必要でしょう。

設置当初は「広角」にしている場合でも、その後の運用で、「ピンポイントでこの場所を撮りたい」なんて要望も出たりします。

 

屋外設置防犯カメラではどうでしょうか。

広い駐車場を「広角」で撮影するのであれば、ズームワイド機能は必要ありません。そのほうがカメラ単価も下がります。

IR(赤外線)

IR

バレットタイプの屋外用カメラであれば、IR機能は標準で付属しています。

問題になるのは、赤外線照射距離です。

郊外立地のコンビニで、敷地1000坪クラスならば、IR照射距離50m程度も検討したほうがいいかもしれません。もちろん、照射距離が長いほどカメラ単価は上がります。

ただ、駐車場照明があり、真っ暗闇にならないのであれば、一般的な20m照射IRで充分でしょう。

 

店内設置カメラの場合、IRは基本的に不要です。たとえ倉庫内であっても、光は売り場から漏れてきますし、倉庫には大抵、人感センサー付きLED照明がついていますので、人がいれば明るくなるからです。

音声マイク

マイク

音声マイクがカメラに付属しているものと、マイクを別置で天井に取り付けるタイプがあります。

マイク機能が付くとカメラ価格は上がります。

レジ近辺にマイクがあれば充分でしょう。レジカウンターが広い場合、マイクはレジ台数分取り付けたほうが無難です。マイクをエアコンの吹き出し口付近や、店内放送用スピーカーそばに取り付けるのはNGです。また、来店チャイム近辺も避けましょう。

お好みで、事務所にマイク設置するパターンもありですよね。

ただし、事務所には通常防犯カメラ用のスピーカーもあるはずです。そのスピーカー音を事務所に設置した防犯カメラ用マイクが拾うとハウリングします。注意が必要です。

録画機の性能
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レコーダーに求められる性能

コンビニでは日常的に過去の記録映像の再生やバックアップを行っています。

警察からの協力要請も多々あると思います。

レコーダーについては、「レコーダーの選び方」でも解説しています。

録画機 レコーダー

操作性

録画機の操作性

日常的に操作するのに、いちいちマニュアルを見ないと操作ができない、というのはいただけません。少なくとも、検索やバックアップはマニュアル無し、初見で直感的に操作できるのが好ましいです。経営者や担当者、警察関係の方々がいちいちマニュアルを回し読みしていたら大変なことになります。

記録解像度

記録解像度

いくら高解像度のカメラを取り付けても、録画の記録解像度が低いと全く意味がありません。

例えば、レジ近辺にせっかく500万画素カメラを取り付けているのに、記録解像度が200万画素になっている場合です。リアルタイム映像は鮮明なのに録画映像はそんなにきれいではないパターンです。

記録解像度は、設置する防犯カメラ同等の解像度を有する必要があります。

将来的なことを考えて、記録解像度は500万画素以上あるものをお勧めします。

映像出力解像度

映像出力解像度

録画機によっては、モニターへフルHD(200万画素)出力しかしかないものがあります。

せっかく400万画素カメラを取り付け、400万画素解像度で録画しているのに、モニターへの出力が200万画素しかサポートしてないのであれば話になりませんよね。

 

将来的に高解像度化がさらに進むでしょうから、4K(800万画素)モニターへの出力可能な機種がよいでしょう。

ただし、実際に4Kモニターを取り付けるかどうかは、予算にも大いに左右されます。

記録日数

記録日数

やはり1カ月程度は必要であろうと思います。

記録日数には、防犯カメラの設置台数、HDD容量、記録解像度、1秒間あたりの記録コマ数が大きくかかわってきます。

 

防犯カメラの設置台数が多ければ、記録日数は下がります。

HDD容量が大きければ、記録日数は伸びます。

記録画素数が大きければ、記録日数は下がります。

1秒間あたりの記録コマ数が多ければ、記録日数は下がります。

 

組み合わせが色々ありますので千差万別です。

私の経験を申し上げます。

 

まずは、録画機の記録解像度は防犯カメラ画素数に合わせましょう。

1秒間あたりの記録コマ数は、多いに越したことはありませんが、15コマ前後あれば普通に滑らかに見えます。10コマを切ると、ややぎこちなさがでています。

10~15コマが現実的であろうと思います。

 

大抵の録画機には、HDD容量を節約し記録日数を伸ばすためにモーションディテクション機能がついています。カメラに映っいるものが動けば自動的に録画し、動かなければ録画しない、という機能です。

 

ですので、おおざっぱに言うと、

 

カメラ台数が10台程度、すべて200万画素の場合は、6TBあれば記録日数は1カ月程度でしょう。400万画素が数台以上混在してくると、やはり8TB欲しいですね。

スマホやPCでの遠隔監視

遠隔監視

遠隔監視機能は、今や標準になってきました。

問題になるのは、遠隔監視の操作性と固定IPの必要性です。

遠隔監視は通常スマホで行いますので、直感的操作が可能でなくてはいけません。

PCでの遠隔監視では、データバックアップ機能も必須です。

 

インターネットで遠隔監視するのであれば、当然録画機にインターネット回線が接続される必要があります。

その際、IPアドレスが割り当てられるのですが、特に指定しなければ、一般的な動的IPになります。

遠隔監視ソフトによっては、まれに固定IPが必要な場合もありますが、固定IPを割り当ててもらうには、プロバイダーに追加料金を支払うケースがほとんどです。

一般的な動的IPで遠隔監視できるのか、事前に確認しておきましょう。

警備会社への出力

警備会社への出力

店舗によっては、警備会社と契約している場合があります。

店舗が非常スイッチを押すと警備会社が映像の遠隔監視を開始し、場合によっては警察に連動します。

警備会社には、防犯カメラ4台~8台程度の映像が配信されます。

 

映像が、録画機経由で配信されるもの、カメラから直接配信されるもの、警備会社専用のカメラを設置している場合、の3パターンに分かれます。

 

店舗にとっては、どのパターンでも大丈夫です。

アナログ VS IP
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アナログカメラ VS IPカメラ

防犯カメラには、従来から用いられているアナログ信号によるアナログカメラと、近年急速に普及しているデジタル信号を用いたIPカメラ(ネットワークカメラ)があります。

それぞれメリット、デメリットがあるのですが、ことコンビニ設置に絞って考えるとどうなのでしょうか

 

アナログカメラは同軸ケーブルを用いて配線します。画素数は50万画素~800万画素程度までラインナップされています。信号方式は、CVBS、AHD、TVI、CVIが挙げられますが、メガピクセルカメラで最も日本で普及しているのはAHDです。

 

一方のIPカメラ。大手メーカーP社やM社が有名です。配線にはLANケーブルを用います。

画素数は、30万画素~1000万画素程度まであります。

 

当然、画素数が上がればそれだけ価格も上昇しますし、それ相応の記録を残すには膨大なHDD容量を必要とします。また、高解像度の画像を見るためには、4Kモニターも必要です。

 

アナログカメラとIPカメラ、コンビニにお勧めなのは一体どちらなのでしょうか。

 

  • カメラと録画機の価格 → アナログカメラの方が比較的安い

  • 工事費 → 同じ

  • 操作性 → 録画機のメーカーによる

  • 記録日数 → HDD容量による

  • 遠隔監視 → 今や標準機能

  • カメラの画素数 → 大差ない

 

ざっと挙げましたが、価格面でアナログが有利です。

 

決定的に違うところがあります。

それは、将来的なメンテナビリティです。

例えば、導入後6年後にカメラが1台故障したので、そのカメラのみを買い替えることになった、と仮定します。

 

アナログカメラの場合は、多くのメーカーがCVBS、AHD、TVI、CVIの信号形式の防犯カメラを製造販売しています。したがってユーザーには、価格面や機能面、あるいはこだわりのブランドなど、多くの選択肢があります。

 

一方のIPカメラ。例えば、P社製のカメラが1台故障したとします。ユーザーはP社製品を購入せざるをえません、たとえそれが高価でも。なぜなら、IPカメラの場合、一部例外はあるにせよ、基本的にP社製の録画機にはP社製の防犯カメラしか接続できないようになっているのです。メーカー側からしてみれば当然といえば当然。ですが、ユーザーの選択肢は大幅に狭まります。極端な話、最初に導入したメーカーに一生縛り付けられることになりますので、注意が必要です。

 

ただ、好みの問題ですので、P社製品を愛用したい方は、それはそれでいいのではないかと思います。

​アナログカメラとIPカメラの違いについては、「アナログカメラとIPカメラの基礎知識」で詳しく解説しています。

まとめ
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まとめ

結局のところ、コンビニ設置に適したカメラはどのタイプなのでしょうか。

下の表にまとめました。

アナログカメラもIPカメラも性能には大差ありません。

​考慮すべきは価格とメンテナビリティの2点です。

​アナログカメラが有利です。

私がこれまでに利用した中でも信頼のおける施工業者を挙げておきます。参考にしてください。​

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